みなさまこんにちは。
今日はあたたかく、洗濯物もよく乾きそうな日です。
鷹誌から忘れたくない句をメモさせていただきます。
アルバムとだまつて話す小春かな(遠藤篁芽)
石段の先は青空七五三(喜納とし子)
地震くればいちころの街寒月下(加藤静夫)
古書売つて二束三文文化の日(景山而遊)
星の名を同時に言つて息白し(黒澤あき緒)
髪切つて夫と落ち合ふ小春かな(佐藤栄利子)
熱燗を口がむかへに行きにけり(佐竹三佳)
小春日や一輪車追ふ三輪車(林るい子)
古本の詩集に栞銀杏散る(辻本京太郎)
冬うらら何もない町だけど好き(竹岡佐緒理)
冬薔薇無くして気づくことばかり(柳浦博美)
冬菊や心寄せねば何も得ず(折田倫子)
カーテンの裾より光年新た(阿部千保子)
木犀や階段上る楽譜店(澤村五風)
ていねいに神棚を拭き冬に入る(根岸操)
一日に思ひ巡らす柚子湯かな(佐野恵)
冬薔薇たつた二行の置き手紙(大西和子)
仰ぐとは懐かしむこと冬紅葉(大西明)
テーブルに林檎一個の翳りかな(柄川冴子)