記憶の汀

~大学図書館司書のとりとめのない日々のこと~

司書:情報資源組織論(科目終末試験)〔司書18〕

こんにちは!

今日は私が受講した年度の「情報資源組織論」科目終末試験について書いていきます。

末尾の諸注意・免責事項も必ずお読みください。

 

<設題>

典拠コントロールとは何か、具体的に事例を挙げて述べなさい。

 

<答案>

 典拠コントロールとは、標目(アクセス・ポイント)を付与する際の根拠(典拠)を明瞭にして管理(コントロール)することである。

 たとえば、標目として著者標目を付与する際には、次の2点に留意が必要である。すなわち、同一著者には依然用いた同じ統一標目を使用することが必要であり、資料上は「夏目金之助著」や「by Soseki Natsume」とある資料であっても、標目を付与する際にはもっとも一般的な「夏目 , 漱石」とする。これは、「夏目漱石」の資料を検索した際に、他の表記(「夏目金之助著」等)を漏らすことがないようにするために重要である。また、同姓同名で新たに統一標目を設定する場合には、「鈴木 , 一郎(1930-)」や「鈴木 , 一郎(1952-)」のように著者名に加えて生年等を付すことで、別の著者であることが明確に区別できるようにする。こちらも資料検索の際に同名の別人物との混同を避ける上で重要である。これら2点は目録の信頼性を確保する上で欠かすことのできない事項である。

 また、タイトルに関しては、利用者にとって所蔵の有無を確認する特定資料検索の際に識別機能を果たせばよいため、一般的には典拠コントロールを行って統一標目を設定する必要はない。よって、記述の記載事項に従って機械的にタイトル標目を付与することになる。ただし、明確な著者がいない作品(例:「アラビアン・ナイト」「千夜一夜物語」)に関しては、機械的にタイトル標目を付与せず、統一タイトルを設定し、典拠コントロールを行うことになる。これは、集中機能を適正に機能させて、利用者が検索する際に適切な版を選択できるようにするために必要な作業となっている。

 なお、統一標目等の典拠レコードを集積したファイルを典拠ファイルと呼んでいる。

 

 

<諸注意・免責事項> ※必ずお読みください

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