記憶の汀

~大学図書館司書のとりとめのない日々のこと~

司書:図書館サービス概論(レポート)〔司書5〕

こんにちは!

今日は私が受講した年度の「図書館サービス概論」レポートについて書いていきます。

末尾の諸注意・免責事項も必ずお読みください。

 

<設問>

身近な公共図書館都道府県立より、市区町村立が望ましい)を観察し、このテキストに書いてあることと比較しつつ、その図書館の特徴を述べ、またあなたの具体的で実現可能な希望を列挙してください。

★基本的なサービスと、対象別サービスの双方の実態について書くこと。

⇒テキストの目次に沿った形で本論を展開すればよいだろう。

★近隣の同規模自治体や平均値・・・同規模かどうかは人口や面積でわかる。市内の図書館を比較検討すればよい。市内の図書館は、かつて収集ジャンルにそれぞれ特色をもっていたとのことだが、近年はその特色がなくなってきているという。これは市民に等しく資料提供するという側面からは歓迎されるべき状況だが、・・・

利用者にはさまざまな関心を持った・・・テキストp96下段7行目を参照

 

<作成のポイント>

・まずレポートで取り上げる身近な図書館を選ぶ → 自分がふだん利用している市区町村立の図書館でよいでしょう。実際に利用していることがポイントになります。

・自分が選んだ図書館の特徴を述べる → 「このテキストに書いてあることと比較しつつ」という指示に注意しながら記述します。「基本的なサービス」と「対象別サービス」の双方の実態について書くとよいでしょう。テキストの目次に沿った形で本論を展開するとスムーズかもしれません。

・レポートの締めの部分 → 「具体的で実現可能な希望」を記載します。自分が選んだ図書館のサービスを概観して、利用者目線で改善が必要な点や、司書目線で工夫の余地がある点などを論述すればよいでしょう。

 

<レポート>

本レポートでは、私の身近にある○○県○○市の市立図書館を取り上げる。同市には中央図書館として○○市立図書館があるほか、○○図書館・○○図書館・○○分館の計4館がある。各図書館は市内にある25の公民館図書室などとも連携しており、貸出・返却、取寄せ等のネットワークを構築している。各図書館は駅やバス停に隣接しており、交通アクセスは良好である。

以下、○○市の市立図書館のサービスの特徴について述べるとともに、私の図書館への希望を記載する。なお、市立図書館を相対的に評価するために、○○市の統計データとして「○○市の図書館」を、全国平均(市区立図書館のみ対象とする)の統計データとして日本図書館協会「日本の図書館:統計と名簿2017」を参照している。

 

1.○○市の図書館のサービスについて

①基本的なサービス

20○○年度の○○市の市立図書館全体の蔵書数は○○,○○冊であった。同市の人口は○○,○○人であり、一人あたり約○○冊の蔵書数となっている。一方で、比較として全国の公共図書館の蔵書数は○○,○○冊であり、日本の人口(市区立○○,○○人)で割ると全国一人あたりの蔵書数は約○○冊となり、同市の市立図書館全体は全国平均よりも一人あたりの蔵書数は○○冊少ないことがわかる。

また貸出数については、同市の市立図書館全体で年間○○,○○冊であり、一人あたり○○冊となる。これも全国平均と比較すると、全国の公共図書館(市区立)の貸出数は○○,○○冊であり、一人あたり約○○冊となり、貸出数についても全国平均よりも○○冊少ないことがわかる。

さらに図書館の利用登録者数は、同市の市立図書館全体で○○,○○人(うち市内在住者:○○,○○人)となっており、○○市民の約○○%が利用者登録を行っていることになる。一方、全国平均では、○○,○○人が公共図書館(市区立)の利用登録を行っており、登録率は○○%である。

以上の統計データより、同市の市立図書館全体の蔵書数や貸出数、利用者登録率は全国平均を下回っており、図書館サービスについて更なる改善の余地があると考えられる。

その他、同市の市立図書館ではレファレンスサービスを実施しており、20○○年度の相談受付件数は○○件であった。また、課題解決支援サービスとして、○○図書館では「ビジネス支援サービス」を実施しており、起業家の自立や新事業の創出を促すための相談会を催している。(20○○年度:○○回開催・相談件数○○件)

 

②対象別サービス

○○市の市立図書館では、対象別サービスとして児童・ヤングアダルト・高齢者・障害者の各サービスを実施している。以下、それぞれの概要を述べる。

 

*児童サービス:乳幼児とその保護者、4~12歳の子どもを対象に、絵本・童話・紙芝居等を用いた「おはなし会」を開催している。20○○年度は開催数○○回、参加者○○人であった。また、児童向けの読書案内誌として「リトルトントン」・「チャイルズタイムス」・「ほんのもり」等の定期刊行物を発行している。

 

ヤングアダルトサービス:館内に専用のコーナーがあり、YAコーナーの新着資料の紹介誌「○○ライブラリー」の発行、中高生世代からオリジナルの小説や詩などを募集して表彰を行う「○○大賞」等のプログラムを行っている。

 

*高齢者サービス:一人暮らし等により、図書館へ来館できない高齢者を対象に、図書等の宅配サービスをボランティアの協力により実施している。20○○年度は登録者数○○名、のべ利用回数○○回、図書○○冊、視聴覚資料○○点の宅配が行われた。

 

*障害者サービス:カセット(録音図書)・朗読CD・DAISY・大活字本・布絵本を計○○,○○点提供している。また、視覚障害のある方向けに、○○録音奉仕会の協力で対面朗読サービスも行っており、20○○年度は○○回実施された。

 

2.○○市の市立図書館への希望について

私が希望することは、Ⓐ学習・調査・研究に必要な参考図書や専門書の充実と、Ⓑ適正な司書配置とそれによるサービス格差の解消の2点である。

まず、Ⓐ参考図書や専門書の充実についてであるが、20○○年○○月○○日~○○月○○日に市立図書館・○○図書館・○○図書館の窓口を訪れた利用者を対象に実施されたアンケート(「○○市図書館事業評価書」を参照)によると、市内の図書館全般に専門書の充実に関する要望が挙がっていた。実際に私が身近にある○○図書館を利用する中でも、児童書や一般書籍(小説など)と比べると、調べもの用に割り当てられた蔵書数や排架スペースは小さく、また、調べもの用の閲覧席も常に混雑していた。

次に、Ⓑ適正な司書配置とサービス格差の解消であるが、市内の図書館に勤務する司書の総計は○○人である(20○○年4月1日現在、以下同じ)。その内訳は、○○市立図書館が○○名、○○分館と○○図書館がそれぞれ○○名ずつ、そして○○図書館は○○名となっている。そこで、○○市立図書館の○○名うち○○~○○名程を○○図書館に配置することを希望する。図書館の規模を考えても、○○図書館に司書が不在であるのは問題であろう。また、この措置は司書の新規採用ではないため、それほど実行困難な希望ではないと思われる。なによりも現状では市内の図書館間にサービスの格差が生じかねず、このような利用者にとって不都合な状態は早急に改善されなければならないと考える。

 

参考文献

○○市の図書館20○○(図書館年報)

URL: ○○

(最終アクセス:20○○/○○/○○)

日本図書館協会図書館調査事業委員会編『日本の図書館:統計と名簿2017』978-4-8204-1714-9

 

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